東京地方裁判所 昭和44年(借チ)2042号 決定
〔主文〕申立人らが、相手方に対し、金二九万円を支払うことを条件に、申立人らが、東京都目黒区碑文谷三丁目四番五号金子政五郎に対し、別紙目録記載の土地賃借権を譲渡することを許可する。
〔理由〕(申立の要旨)
1、申立外関島富秋は、相手方から、昭和二四年九月一日別紙目録記載の土地55.37平方米(以下本件土地という。)を木造住宅所有の目的、期間二〇年の約で賃借し、同地上に家屋番号八八八番の一四木造亜鉛メッキ瓦交葺二階建居宅一棟床面積一階一一坪五合二階一一坪二合五勺(以上本件建物という。)を所有した。
2、関島富秋は、昭和三三年二月一四日死亡し、妻関島はつ子母関島ウラの両名において共同相続し、関島ウラは、昭和三五年八月一六日死亡し、長女亡倉田ヒサの養女倉田鈴野(本件申立人)、三女加納とり、四女成毛とめ(本件申立人)、五男石垣清(本件申立人)の四名において共同相続し、加納とりは、昭和四一年六月四日死亡し、子加納一江(本件申立人)において相続した
3 関島はつ子は、昭和三八年一二月一一日死亡し、その相続人が存在しないことが確定した
4 よつて、本件建物及び本件土地賃借権は申立人らの共有となつた。
5 申立人らは、本件建物及び本件土地賃借権を主文掲記の金子政五郎に譲渡したいが、土地賃借権の譲渡につき相手方の承諾が得られないので賃借人の承諾に代わる許可の裁判を求める。
(決定理由)
1 本件資料によると、申立の要旨として掲げた1ないし4の事実のほか、借地期間は昭和四四年八月三一日期間満了により法定更新され、残存期間は昭和六四年八月三一日までであること及び金子政五郎が本件土地賃借権を譲り受けても賃貸人の不利になるおそれがないことが認められるるので、本件申立はこれを許可すべきである。
2 附随処分
鑑定委員会は、申立人らに支払を命ずべき財産上の給付を本件借地権価格を二九二万二、三〇〇円と評価し、その一〇%にあたる約二九万二、〇〇〇円を相当とする意見書を提出した。右意見は相当であるので、申立人らが相手方に金二九万円(万円未満四捨五入)の支払をなすことを条件に本件申立を許可することとし、その余の附随処分をする要はないものと認める。(小山俊彦)
目録
土地賃借権
1、当事者
賃貸人 相手方
賃借人 申立人ら
2、借地
東京都品川区戸越二丁目八八八番一
宅地 1,169.42平方米
(三五三坪七合五勺)の内55.37平方米
3、目的
木造住宅所有
4、期間
昭和六四年八月三一日まで
5、賃料
昭和四三年七月一日以降一ケ月一、一三四円